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Fate strange Fake Whispers of Dawn

W o r d

聖杯戦争

手にした者のあらゆる願いを叶えるという万能の願望機「聖杯」を降臨させるための儀式。
聖堂教会と魔術協会の監督(監視)のもと、七人の魔術師〈マスター〉が七騎の英霊〈サーヴァント〉を召喚し、最後のひとりになるまで殺し合う。
この「聖杯戦争」を模した偽りの聖杯戦争が顕現するところから本作が始まる。

サーヴァント

「聖杯戦争」で魔術師〈マスター〉が召喚する特殊な使い魔。
聖杯の力によって、神話や伝説で信仰される英雄が全盛期の姿で現界する。
セイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの七つのクラスに一騎ずつが召喚され、それぞれ強力な宝具を所持している。
サーヴァントたちは自らの願いを叶えるために召喚に応じており、そのために〈マスター〉と共闘する。

マスター

英霊〈サーヴァント〉を従える資格を有した魔術師。聖杯によって選ばれたマスターの手には「令呪」と呼ばれる紋様が現れ、
サーヴァントに対し絶対命令権を得る。

令呪

「聖杯戦争」に参加する魔術師〈マスター〉に聖杯が与える、サーヴァントに対する絶対命令権。
三回に限りサーヴァントの意志に関係なく、行動させることが可能なほか、サーヴァントの能力や魔力を強化できる。
令呪をすべて使用し、失ってしまった時点でマスターは「聖杯戦争」への参加権を失うことになる。

聖杯

あらゆる願いを叶えるとされる万能の器。聖杯戦争において最後に勝ち残ったマスターとサーヴァントに与えられるとされる願望機であり、これは俗に『冬木の聖杯』と呼ばれる。元を辿れば最高位の聖遺物である『神の血を受けた杯』であるが、聖杯戦争にて降臨するそれは、そういった『本物の聖遺物』とは別物であると確認されている。とはいえその真贋とは別に、冬木の聖杯は『サーヴァントの召喚』という奇跡の一端を形として示すことから、規格外の存在と言えるだろう。
スノーフィールドの聖杯は、第三次聖杯戦争の際の『冬木の聖杯』を模倣し、合衆国政府やファルデウスら一部の魔術師たちが結託し作り出したもの。──この偽りの聖杯が築く盤上にて、何者が喚び寄せられ、如何にして踊り、そして何を生み出すかは未だ誰にも判らない。

聖堂教会

あらゆる異端を排し、また人の手に余る神秘を正しく管理することを職務とする組織。魔術師が属する『魔術協会』とは反目関係にあるが、こと聖杯戦争においては魔術師たちの闘争に対し公正な立場を保つ意味で、この聖堂教会から監督役が派遣されるのが習わしとなっている。
彼らの中に存在する戦闘要員が『代行者』である。魔霊や悪魔、死徒といった彼らの教義上“この世に存在してはならぬもの”を単に祓うのではなく、神の力と裁きを代行すると称し、対象を抹消せしめる武闘派集団。当然ながら、そういった尋常ならざる者たちを相手取ることとなるため、教会の中でも指折りの実力者たちが任命される職務と言える。

死徒

この世界には吸血鬼と呼ばれる者たちが存在する。彼らは生まれながらに吸血鬼である『真祖』と、それらに血を吸われるなど何らかの手段によって人間から成った者とに分かれ、このうち後者を『死徒』と呼ぶ。彼らの中にも他の死徒から吸血されることにより死徒となった者や、魔術探求の果てに自らを死徒化させた者などが存在する。人間を超越した彼らの能力は、しかし人間の延長線上でしかなく、寿命という限界を取り払われた結果、長大な歳月を費やした果てに獲得されたモノである。逆を言うならば、仮に人間に数千年単位の寿命があるならば誰でも同等の能力を獲得し得る。
英霊は“人類世界の秩序を肯定する、人類史が生み出した影法師”であるが、死徒はその逆に“人類世界を否定する、地球が生み出した影法師”と言える存在。それ故に死徒には、人が作りし宝具や神が人のために造った宝具などの加護を否定することができる。彼らを討つには、聖別された特殊な武器や魔眼、魔獣などの特異点持ちなど、サーヴァントとはまた異なる力が必要となる。

神の血を引く英雄

神話や伝説に登場する“神”と呼ばれるものが、実態を失い自然へと溶けた高位の存在を『神霊』と呼ぶ。彼らは人類史に刻まれた『英霊』と比較してより高位の存在であり、聖杯戦争においてはこれらを召喚することは出来ないとされるが──いくつかの例外をもって、“神”に類する力を持つサーヴァントが存在する。
その例外の一つが、遠い神話の時代に神と人間が交わり生まれた、神の血を引く英雄──半神の英霊たちである。例えばギルガメッシュは、先々代の王ルガルバンダと古代の女神リマトとの間に生を受け、3分の2が神、残りの3分の1が人間で出来た半神半人の存在と言える。同じく、ギリシャ神話に語られる大英雄ヘラクレスもまた、主神ゼウスと人間の娘の間に生まれた半神半人の英雄である。彼ら神の血を引く英雄たちは神気と呼ばれる力を纏い、神々により与えられた宝具などを持つことも多く、他の英霊とは別格の強さを持つとされる。

エクストラクラス

聖杯戦争に呼び出される英霊は本来であれば七つのクラスに振り分けられることとなるが、例外的にそれらの枠組みから外れたクラスで召喚されるサーヴァントが存在する。それら例外的なサーヴァントは、エクストラクラスと総称される。
エクストラクラスには、どの陣営にも属さずに中立の立場から絶対の裁定者として聖杯戦争を審判するルーラーや、復讐者の素質を持つサーヴァントが割り当てられるアヴェンジャーなどが存在する。エクストラクラスのサーヴァントは特異な能力を持ち合わせることも多く、時に聖杯戦争の趨勢に影響を及ぼす台風の目となる例もある。
実際に、かつて冬木で行われた第三次聖杯戦争においては、アインツベルンの陣営によりアヴェンジャーのサーヴァントが召喚された。このサーヴァントは第三次聖杯戦争では早々に敗退したが、のちの聖杯戦争という儀式基盤そのものに対して甚大な影響を及ぼしたという。

冬木

かつて聖杯戦争が行われてきた日本の地方都市。聖杯戦争を作りあげた御三家と呼ばれる一族の一つ、遠坂家が管理する霊地であり、これを御三家が聖杯を降臨させる地として選出したのが冬木の聖杯戦争の始まりである。聖杯を降臨させるに足る霊脈を有する土地であり、以降聖杯とサーヴァントを取り巻く様々な闘争の舞台となった。
『冬木の聖杯戦争』は儀式の始まりから五度行われたが、”聖杯を降臨させる儀式”として見れば失敗の連続であったといえる。そうした二百年に渡る歴史の中で、回を重ねるごとに令呪の導入や聖堂教会からの監督役の派遣などのルールが整備されてきたが、スノーフィールドの聖杯戦争の模倣元となった第三次聖杯戦争は、中でも“トラブル続き”であったという。
──余談ではあるが、現地の学生たちの間では最近、とあるマンションにまつわる怪談話が流布されている。そういった噂話の背景にも、ともすればこの地に刻まれた血を血で洗う闘争の痕跡が関わっているのかもしれない。

アインツベルン

聖杯戦争のシステムを作りあげた『始まりの御三家』と呼ばれる魔術師の一族の一つ。錬金術に長けた魔術の名家であり、彼らの魔術体系はその技術により鋳造された人造人間──ホムンクルスの運用により成り立っている。
彼らの悲願は、聖杯戦争を通じて『天の杯(ヘブンズ・フィール)』と呼ばれる魔法──魂の物質化、「不老不死」を実現する秘術を成就することである。この魔法は、彼らアインツベルンの工房を作りあげた魔術師たちの師が用いていたものであり、その後ユスティーツアと呼ばれるホムンクルスを最後にアインツベルンから失われた。
聖杯戦争のシステムを成立させる折には聖杯を降臨させるための「器」を提供しており、それ故か、他の御三家と比較しても彼らの聖杯に対して持つ「自らの所有物」としての意識は強い。「冬木から盗み出された」スノーフィールドの儀式においても彼らの介入は予想されており、事実、この街でもアインツベルンのホムンクルスと目される女性が目撃されていたが……?

時計塔

魔術師とは、『根源』へ至ることを渇望しそのための手段として魔術を学び扱う者を指す。そして、多くの魔術師たちを統括する『魔術協会』の心臓部であり、まだ若き魔術師たちを育てるための最高学府──それが時計塔である。
魔術師の本質は研究者であり、彼らは自らの一族が永い時を経て積み上げた魔導を極め、『根源』へと到達することを第一義とする。その点で言えば、時計塔には魔術を学び究ようとする上でおよそ必要とされる最高の環境が揃っているため、「魔術を学ぶ」という意味では代えがたい環境といえるだろう。学府としての時計塔には十二の学部が存在し、それぞれを『君主(ロード)』と呼ばれる学部長が統括している。このうちの一つにロード・エルメロイⅡ世が代理として『君主(ロード)』の席を預かる現代魔術科があり、フラット・エスカルドスを含む数多くの若き魔術師が日々魔術を学んでいる。

宝具

サーヴァントがそれぞれ持つ、英霊としての自らを構成する概念の一部とも呼ぶべき切り札。あるいは英霊が終生手にしていた武具、あるいは己の身体の一部、その英雄の魂そのものと言える風景など、その存在は千差万別形を取る。中には、その英霊にまつわる逸話などが昇華された形の宝具も存在しており、”手にする武具全てにエクスカリバーと名付けていた”という逸話が昇華されたセイバーの『永遠に遠き勝利の剣(エクスカリバー)』などは、その分かり易い実例と言えるだろう。
宝具の多くは秘めた真名を解放することによりその真骨頂を発揮するが、同時にそれは英霊の持つ武具や逸話を晒す事に他ならないため、サーヴァント自らの真名をも敵対する陣営に知られるリスクを孕む。過去の聖杯戦争では、あまりに高名な武具を宝具として持ち合わせた英霊が、“その武具を不可視とする宝具”を持ち合わせた例も存在する。

ヒュドラの毒

ヒュドラとはギリシャ神話に登場する多頭の蛇の怪物であり、伝承において猛毒を持つとされる幻想種である。
ヘラクレスが行ったとされる十二の試練の中にはこのヒュドラ殺しが含まれるのだが、彼がこの怪物より得た猛毒はその後、彼の師であるケイローンや彼自身を含め様々な英雄が命を落とす要因となった。ヘラクレスの師であるケイローンは不死の体を持つ英雄であったが、あまりの苦痛に耐えかね、最後には不死性を手放したという逸話は、その死毒の凄まじさを物語るものと言える。キャスターが与えたジョンの義手には、この「ヒュドラの毒」が仕込まれていた。一方で真アーチャーもまた自らの神話の再現として、このヒュドラの力を行使しアーチャーと相対した。

神霊

様々な伝説に語られる”神々”と呼ばれる存在が形を失い自然に溶けたものを、神霊と呼ぶ。この神霊は過去の伝説や神話に語られる存在、という点を見ればサーヴァントとして召喚される英霊たちと同じものであるが、その実神霊と英霊との間には存在として絶対的な差異が存在する。そのため、半神半人の英霊などを除き、この”神そのもの”を聖杯戦争にてサーヴァントとして召喚するのは通常不可能である。
これを可能とする例外的な方法として、『依り代』=器を用意しそこに神霊を降ろす、という形が存在する。この形で顕れた神霊は、その精神性を依り代となった人間に引っ張られることで、生前と比較しある程度精神性が変容していることが多い。そのためアインツベルンのホムンクルスを器として降臨したイシュタルの存在は、稀に見る”限りなく元来の精神性に近い神霊”が現界した形であり、この存在が聖杯戦争に如何なる嵐をもたらすかはわからない。

固有結界

自らの心象風景を具現化することで、空間を侵食する結界を構築する大魔術。魔法に最も近い魔術とされ、魔術協会からは禁呪に相当するものとして扱われる。現実の世界を塗り替えるこの魔術は”世界を騙す”形で一つの空間を成り立たせるものであるため、発動した時点で世界からの修正を受ける。また展開された広大な結界の内部は、術者の心象──”心の中”を表す形として具現化するため、それに応じてさまざまな特色を持つ。聖杯戦争に召喚されたサーヴァントが宝具として備えるケースもあり、過去に固有結界を切り札としたとある王は、生前自らが率いた臣下の一人一人を英霊として召喚、一騎当千の軍勢を形成するという規格外の宝具を展開した。スノーフィールドにおいて、椿の願いを叶える形でライダーが造り出した空間もまた、この固有結界の一種と目されている。

アーサー・ペンドラゴン

『アーサー王伝説』に登場する円卓の騎士の一人であり、選定の剣を引き抜き不老となったブリテンの伝説的君主。史実では男性であるが、この世界における正体は男装の麗人。その真名は『アルトリア・ペンドラゴン』である。
冬木の第四次聖杯戦争において、彼女はアインツベルンの陣営にセイバーとして召喚された。彼女が聖杯にかける願いは”王の選定をやり直し、ブリテンの滅びの歴史を回避する”ことであった。しかし王自らが自らの治世を否定するその願いは、同じく冬木に召喚された二人の王から哄笑と憐憫を受ける。その後、第四次聖杯戦争において彼女はマスターの令呪により、自らの手で望んだ聖杯を破壊することとなった。
その顛末は悲嘆に満ちたものであったが──そんな騎士王の王道を、獅子心王は高らかに称賛した。その理想を紡ぎ上げようとする騎士道もまた、紛れもない王の証であると。